Archive for 12月, 2016

イヤフォンジャック廃止や防水対応――分解して理解する「iPhone 7」の変化

2016年9月16日、世界で「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」が発売されました。iPhone 7ではシリーズ初となる防水・防塵対応となったのです。特に防水は0から8まである等級の中で、水中で使うことを想定するダイバーズウォッチなどに次ぐ高い防水能力が認定されました。海水対応ではないのでビーチでは使えないのですが、水の中に落としてしまった程度の水没であれば問題なく使用継続できます。製品が高額なだけに、防水対応を歓迎するユーザーは多いのではないでしょうか。防水手段は主に2つあって、1つは「ガスケット」と呼ばれ、樹脂のパッキンを構造物とボディーの間に挟んでネジ止めし、パッキンを密着させることで水の浸入を防ぐ方法です。そして、もう1つの手段は「防水シート」と呼ばれ、空気は通すが水は通さない性質を持ちます。このような防水素材は日本の部材メーカーが得意としており、今回の防水・防塵対応の影の立役者なのかもしれません。一般的に、モバイル端末を防水・防塵対応にすると4ドル程度のコストアップになるといわれています。しかしガスケットや防水シートの価格はそれほど高くありません。全部合わせても1ドル程度と思われ、差額分は防水認証を得るための試験対策や保証などに費やされていると推定されます。

NTTドコモ耳の聞こえづらい方へ「みえる電話」提供

NTTドコモは耳の聞こえづらい利用者向けに「みえる電話」のトライアルサービスの提供を開始しました。「みえる電話」は通話相手(健聴者)の発話内容をスマートフォンにテキスト表示するサービスです。テキスト表示への変換はみえる電話システムという音声認識機能を介して行われていて、リアルタイムで発話内容を確認することができるものです。そのため、通常の会話と大きな遜色がないスピードで会話でのやりとりが可能になります。さらにテキストで表示されているので聞き間違いのようなミスも防ぐことが可能なのです。テキストを受け取る方(耳の聞こえづらい利用者)は専用のアプリが必要になるのですが、通話相手は通常の電話と操作方法は変わりません。また、通話状態の確認や音声ガイダンスも見える状態になっているので操作方法に関する安心感もあります。複雑な操作ではないので高齢者などスマートフォンの操作に慣れていない人でも比較的簡単に使うことが出来るでしょう。インターネットが普及している現在でも、電話を介したコミュニケーションの機会は多いものです。飲食店や美容院への予約、宅配便への連絡、ガス、電気などライフラインへの問い合わせ、そしてクレジットカードを紛失した時の連絡等があります。このようなやりとりを電話でしなければならないとき、耳が聞こえづらい人はスムーズにやりとりができなかったり、電話自体をやめてしまうこともあります。そのような人にとって「みえる電話」は非常に便利なものなのです